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大学院生の満田宇宙さん、電気電子工学科の深見教授、小山教授らが電気学会?産業応用部門「部門論文賞」を受賞。電気自動車、ハイブリッド自動車、空調機などの高効率駆動用に新たなモータを提案

金沢工業大学大学院生の満田宇宙さん(電気電子工学専攻3年)、電気電子工学科の深見正教授、同?小山正人教授、三菱電機㈱?先端技術総合研究所の伊藤一将さんが、電気学会?産業応用部門「部門論文賞」を受賞しました。

部門論文賞を受賞した満田宇宙(みつだひろし)さん=左=と深見正教授=右=

電気学会では、電気学術の全分野を5つの専門領域に分け、それぞれの専門分野で活動を展開しています。これらのうち、産業応用部門は、電気機器、パワーエレクトロニクス、制御などの基礎技術から、産業?交通運輸?社会システム?家電などの広い応用分野を受け持っています。同部門では、前年1月~12月に電気学会論文誌D(産業応用部門誌)、及び英文論文誌D(IEEJ Journal of Industry Applications)に掲載された論文の中から産業応用関連の学術または技術に多大な貢献をした論文の著者に「部門論文賞」を贈呈して顕彰しています。

2023年度は、2022年に上記論文誌に掲載された175編の論文の中から7編が選定され、それぞれの著者に「部門論文賞」が贈られました。表彰式は8月22日(火)に名古屋工業大学(愛知県)で行われ、式には満田さんと深見教授の2人が出席しました。論文の筆頭著者?満田さんは、三菱電機㈱?先端技術総合研究所に勤務しながら3年前に本学?大学院工学研究科博士課程に社会人入学し、深見研究室において電気自動車、家電、産業機械などに用いる先端的なモータを研究。今回の受賞につながりました。

【受賞対象論文】

題 目:磁束変調コンシクエント極モータ

著 者:満田宇宙さん(大学院博士後期課程3年。三菱電機株式会社に勤務)

深見正教授(皇冠体育-澳门皇冠体育@電気電子工学科)

小山正人教授(皇冠体育-澳门皇冠体育@電気電子工学科)

伊藤一将氏(三菱電機株式会社に勤務)

掲載誌:電気学会論文誌 D(産業応用部門誌)、142巻,4号、pp. 322-329(2022)

https://doi.org/10.1541/ieejias.142.322


【受賞対象論文の概要】

電気自動車、ハイブリッド自動車、空調機などの用途には、主として永久磁石モータが使われています。しかし、永久磁石の磁束は一定であるため、高速回転時において損失の増加によって効率が悪化します。本論文では、その解決策として磁極を永久磁石極と鉄極で交互に構成し、固定子に設けた界磁巻線により電機子巻線の鎖交磁束を調節できるようにした新たなモータ(磁束変調コンシクエント極モータ:FCM)を提案しました。併せてシミュレーションと実機評価によりFCMの電磁気特性を検証しました。

受賞対象論文で提案したFCMは国際特許(PCT/JP2021/001392)として出願済であり、今後の実用化への展開に向けたさらなる研究を三菱電機㈱?先端技術総合研究所と共同で進めています。


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