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金沢工業大学

平成29年度私立大学研究ブランディング事業選定

これからの科学技術者倫理研究 ~社会が必要とする課題への取り組み~

ブランディング戦略

Strategy

ステイクホルダー共通

1大学の将来ビジョン、本事業で打ち出す独自色

本学では開学以来、「人間形成」、「技術革新」、「産学共同」を三大建学綱領として掲げ、技術者/研究者の育成と地域社会への貢献を掲げている。

建学綱領を具現化する上で、共有すべき経営理念と価値群に基づく明確なビジョンを掲げたのが、事業内容に記載した【大学の将来ビジョン】であり、技術者/研究者の育成と社会への貢献を目指すこととしている。これらを実現するうえで、本学では早くから工学と倫理の関係性に着目し、大学カリキュラムへの導入、研究所の設置、研究からフィードバックされた教育システムの導入、文部科学省特色GP採択、国際シンポジウムの開催など、この分野を先導してきた。

金沢工業大学ならびに科学技術応用倫理研究所の科学技術者倫理に関連する活動沿革

1980年「科学技術史」開講、過去の科学技術者の倫理感、使命感を教育
1982年ライブラリーセンターがオープン、稀覯書コレクション「工学の曙文庫」が開設
1995年第一次教育改革、倫理科目「自然と倫理」「科学と文化」「科学と環境」の導入
1996年ローズハルマン工科大学Luegenbiehl教授を招聘し、技術者倫理科目「科学技術史特論」を大学院にて開講、倫理科目「社会と技術者」「人間と科学技術の歴史」の導入
1997年科学技術応用倫理研究所開設
2004年第三次教育改革カリキュラムにて技術者倫理関連科目を整備、「科学技術者倫理」が3年次必修科目として導入、他にも関連科目として1?4年生までに7科目導入
2007年文部科学省 特色GP「価値の共有による技術者倫理教育(技術者としての倫理規範とマインドの育成)」が採択
2008年科学技術倫理教育に関する研究会?ワークショップを4回開催
2009年「価値の共有による技術倫理」ワークショップを開講、国際シンポジウム「教育課程全体を通した技術者倫理教育の展望」を開催
2016年「第一回グローバル社会における技術者倫理教育に関する国際コロキアム」開催、科学技術倫理教育に関する研究会を3回開催
2017年「第二回グローバル社会における技術者倫理教育に関する国際コロキアム」開催、科学技術倫理教育に関する研究会を3回開催、新教科書「本質から考え行動する科学技術者倫理」を出版

このように、本学の科学技術者倫理に対する取組みは、学内のみならず学外からも認知されている独自色の強いものである。昨今、社会的にも科学技術者倫理への関心が高まっていることもあり、本学の科学技術者倫理への取り組みを大学独自のブランドをして再び社会へ発信していくこととした。

2本事業の対象(ステイクホルダー)の検討

今回の研究ブランディング事業では、本学の人間形成と産学協同を特徴づけるものとして、科学技術者倫理を以下の本学ステイクホルダーへ訴求する事を進めていきたい。

高校教員高大接続の重要性を鑑み高校教員、特に工業高校教諭に対してブランドの展開を図りたい。これは、高校教員から人間形成の教育力について評価を頂いている点をより特色付けるものとしたい。一部展開が始まっているが、本学のノウハウを高大接続として高校へも展開を進め、アクティブラーニング型授業へマイクロインサーションで倫理教育を取り入れ、高校卒業後に就職し技術者として歩む高校生にも同様の倫理観を学ぶ機会を作れれば、社会に対する貢献にもなると考えている。
学生本学在学生に対しては、多数あるCOCプログラムへの参加を促すことで、分野や世代を超えた共創教育を実践する地域企業との活動を経験させる。その活動の中で、科学技術者倫理を実戦的に学ぶことになり、特色ある教育を受けている事を認識してもらい、技術者としての自覚?自信をもって貰う事を訴求したい。
企業北陸地域の企業を中心として、経営倫理と技術倫理の両面から企業として取り組む倫理活動に対するパートナーとして本学を認識して頂く。また、学生の就職先として捉え、本学人材育成の特色の一つとして訴求する事で、学生就職先としての位置づけを高めていく事にも注力したい。
地域社会本学の新しい取組みとして始めている「社会人共学者」(本学講義に企業?地域住民が参加して共に学ぶ)に対して、科学史?技術史をベースにしたワークショップを実施して、地域における大学のステータスアップを図る。
アカデミック他大学や研究者から見て、科学技術者倫理分野における先導的大学としての認識を強固にする事を目指す。他大学からの評価は、最終的に広く一般的な評価として世間的にも認定される事から、本学ブランド戦略として重要な位置づけにあると考える。
海外提携校倫理教育をマイクロインサーションしたPDカリキュラムを海外提携校?海外進出企業へ展開することで、本事業での研究成果を展開し、本学ブランドイメージを海外にまで展開する。

高校教員

3事業を通じて浸透させたい自大学のイメージ

PBL型教育(プロジェクトデザイン教育)を通して、技術者として必要とされる科学技術者倫理に関する教育手段を研究/推進している大学。また、高大接続の一環でこれら高校への展開も進めている大学。

4現状の自大学のイメージ及び認知程度に係る把握/分析内容

金沢工業大学では独立行政法人教職員支援機構主催の「産業/情報技術等指導者養成研修」に、ここ数年研修メニューを提供している。この研修は、高校教員に対して、急速に発展進捗する産業技術、情報技術等について最新の知識/技術を習得し、受講者が各地域で行われる研修の講師等や各学校への指導/助言等を行う事を目的としている。この研修メニュー(工業 B-1)において、「科学技術者倫理と安全に関する行動設計」研修を平成25年、平成26年に実施したが、研修終了後のアンケートの中での「研修で学んだ内容を他の先生に受講を薦めるか」という設問に対し、殆どの受講者から「薦める」との回答を得ており、工業高校教育における科学技術者倫理教育の有効性が確認出来ている。また、平成25年度研修参加者からの要望で、京都工学院高校で同様の研修を開催する事になり、平成27年12月に同校教員10名に対し研修会を実施しており、本学の取り組みが評価されていることを示している。

5情報発信手段/内容

高校教員への情報発信手段としては、学生募集活動の一環で数十年行っている職員による高校への訪問活動を通じて直接伝える手段を用いたいと考えている。(平成28年度の訪問数3327校)

678事業工程

事業内容/成果に係る情報発信

工業高校での専門教育、また進路先企業での技術者として科学技術者倫理の必要性を認識し、それを大学正課授業の中で行い、アクティブラーニングにおける科学技術者倫理教育の充実を図るべく研究を進める研究所を有している大学である事を情報発信していく。

情報の到達

本学の取り組みを広く伝える手段としては、職員による高校訪問活動、HP等の広報活動があるが、優先手段として、高校への訪問を考えている。
成果指標は、訪問高校数とする。達成目標の進捗把握は、上記訪問校数の年度別集計や紹介パンフレットの払い出し数により行う。

プロモーション

高校教員向け「産業/情報技術等指導者養成研修」の研修メニュー提供を継続し、研修の中で本学の取組みを詳しく伝えていく。また高大連携事業においても、現在連携を進めている石川県立工業高校、京都工学院高校をモデル事例として、高校教育への展開を図っていきたい。

関心/共感の獲得

研修で直接伝達した内容に対して、アンケートを取得して理解度、価値評価、自校展開への共感度などを確認していく。

協力/評価の獲得

研究者が研修実施を通じて受けるフィードバックから、事業内容に関する自己点検/外部評価を行う事が出来る。研修受講者の増大、連携校の獲得により、高校教員に当事業への協力/評価の成果を計る。

在学生

3事業を通じて浸透させたい自大学のイメージ

実社会と結びついた教育を受けている、就職後に在学時の学修が実学的に有用であったと実感できる教育を行っている大学。

4現状の自大学のイメージ及び認知程度に係る把握/分析内容

外部の大学評価ランキングで上位の評価を得ている。特に教育面での評価が高い。
学生を対象とした授業アンケートの満足度では、プロジェクトデザイン科目について、すべての科目で95%以上が満足、科学技術者倫理も95%以上が満足となっている。

5情報発信手段/内容

授業での学びを通した科学技術者倫理の理解。
平成29年度開設する「Challenge Lab」の新たなSTEM教育とそこに関連する科学技術史と倫理に関する教育システムの構築と展開。

678事業工程

事業内容/成果に係る情報発信

本学教育の主柱であるプロジェクトデザイン教育において、科学技術者倫理に関する内容は現在盛り込まれていない。プロジェクトデザイン教育をより実社会と結びつけた内容にしていくための一施策として、科学技術者倫理の要素を取り込む事により、より現実社会における課題解決型の教育内容へとする事が出来る。
授業におけるマイクロインサーション手法などを活用して、プロジェクトデザイン科目に科学技術者倫理の要素を取り入れ、効果的な教育として昇華させるための研究を、プロジェクトデザイン担当の教育課程、学校法人金沢工業大学教育支援機構とともに進めていく。

情報の到達

本学では、全ての授業科目において授業アンケートを実施している。本事業での研究成果を取り入れた授業科目の授業アンケートにおいて、科学技術者倫理に関連する質問項目を設定する。

プロモーション

学生が主体的に参加する教育施設Challenge Labと教育支援機構協力して、本学のアーカイブ資料「工学の曙文庫」と「建築アーカイブス」を活用した新たな教育モデルの構築を行う。
「工学の曙文庫」には科学史上重要な稀覯書が所蔵されている。ここから各学部学科の専門分野に通じる科学的進歩をこれら書籍の内容から学ぶ教材を開発する。
また、学生に倫理的思考を持たせるための手法として、光造形機(3Dプリンター)を用いた教育手法に関する研究を行う。科学史上有名な実験装置等(失敗例も含む)を学生の手で作成/検討させ、書面からでは学べない技術的深淵を学ぶ中から、倫理的思考を意識/理解させる手法について、その可能性を探る。

関心/共感の獲得

新たな教育モデル構築に携わった学生、教員からのヒアリング、またそれを活用した講義等のアンケートなどから倫理教育としての有効性を図り、想定したレベルでの有効度への到達を達成度として評価する。

協力/評価の獲得

プロジェクトデザイン教育での科学技術者倫理の取り込み、科学の本質を学ぶSTEM教育、造形を活用した新たな教育モデルなどにおいて、科学技術者倫理の要素がどの様に活用されているのかを研究した結果を学内外へ向けて展開する。

企業

3事業を通じて浸透させたい自大学のイメージ

「技術と経営の倫理」において、本学三大建学綱領の一つ「雄大な産学連携」を具現化し「産業界が求めるテーマを積極的に追究し、広く開かれた学園として地域社会に貢献」する大学としてのイメージを浸透させたい。

4現状の自大学のイメージ及び認知程度に係る把握/分析内容

現在、本学は「科学技術者倫理」について教育面、研究面共に国内外の産学両サイドから高い評価を受けている。しかし授業科目として「科学技術者倫理」は全学必修科目であるが、経営倫理関連科目は設定がなく、教育へのフィードバックがされていない。

但し研究面では、科学技術者倫理に関連する研究課題やプロジェクトがこれまでに数多く採択されており、そのプロジェクトにエネルギー産業や製造業の技術担当部署も参加した実績がある。さらに、経営倫理分野では東京/大阪圏の企業からの委託研究、社内研修の実施がなされている。

5情報発信手段/内容

経営倫理と技術者倫理の統合に関して、これまで科学技術応用倫理研究所が蓄積してきた研究成果やネットワークを活用し、北陸地域の企業群を対象とした技術と経営の倫理に関連したテーマ別研究会を開催していく。
具体的活動としては、経営倫理の組織内の確立に必須である「倫理綱領の策定」「教育研修の実施」「定着浸透の測定」の「3つの柱」のそれぞれについて研究会を開催し、参加者と協力期間を通して本学の取組を外部へ発信する。

678事業工程

事業内容/成果に係る情報発信

これら3つの研究会の活動は、協力支援先である経営倫理実践研究センター(以下BERC)、日本経営倫理学会(以下JABES)、および研究会参加企業の活動報告書やCSR環境レポートなどを通して社会に問う。また、本学科学技術応用倫理研究所HPを使って成果を開示していく。

情報の到達

本学の取り組みを広く伝える方法として、研究会の活動状況を想定している。成果指標として、研究会参加者数、ワークショップ等での研修用教材、討論用ケースシナリオの数などがある。

プロモーション

BERCの協力を得ることにより日本を代表する企業へ本事業の取り組みが伝えられ、先に挙げた本学のイメージ浸透を図る。

関心/共感の獲得

業種や職種の違いを超えて、倫理的問題をお互いに議論しあうことは実務担当者にとって大きな刺激になる。

協力/評価の獲得

我が国初の経営倫理専門機関で上場企業を中心に161社の会員企業を擁するBERCとJABESの協力を受ける(内諾済)。経営倫理に関する実務的、学術的両面の我が国トップ組織の支援を受け、積極的に研究活動を進める。

地域社会

3事業を通じて浸透させたい自大学のイメージ

プロジェクトデザイン教育や共創教育、また課外でのプロジェクト活動を通して地域社会に開かれた大学。
また、工学の実践的な知識だけではなく、工学の曙文庫を用いた勉強会やサマーサイエンススクールなど、科学/技術の本質を地域社会に伝えることにも積極的な大学。

4現状の自大学のイメージ及び認知程度に係る把握/分析内容

金沢工業大学では、金沢市や野々市市と連携して地域の課題を扱うプロジェクトデザイン教育を平成20年より実施している。これまでに、合計73件の地域課題を扱っていることからも、本学のプロジェクトデザイン教育が地域社会と連携した形で実施されていることが確認できる。
また、平成28年度後学期からは学生が社会人共学者とともに学ぶ共創教育を開始し、平成29年度前学期まで合計35科目でのべ111名の地域社会からの参加者があった。さらに、課外でも地域社会と連携した47件のプロジェクトを実施している。

5情報発信手段/内容

科学技術の本質を地域社会に伝えることをさらに進展させるために、プロジェクトデザイン教育や科学技術者倫理教育において共創教育を実施して、地域社会の方々に授業に参加してもらうことを企画する。
また、工学の曙文庫や建築アーカイブを用いて、学生、地域住民、企業の方々などが自由に集う座談会形式の勉強会を実施することによって上記イメージのさらなる浸透を図りたい。

678事業工程

事業内容/成果に係る情報発信

科学/技術の本質にかかわることとして、本学が実施している科学技術者倫理教育の内容をわかりやすく伝える紙媒体のパンフレットを作成する。
また、工学の曙文庫や建築アーカイブの内容を紹介する紙媒体のパンフレットやビデオを作成する。

情報の到達

本学の取り組みを広く、深く伝える手段として、共創教育の推進と座談会形式の勉強会を実施する。成果指標は参加者数とする。達成目標は、共創教育については開講される科目数に限りもあることから一定レベル(前年同数)を維持することとし、勉強会については共創教育と同レベルの参加数を目標とする。

プロモーション

プロジェクトデザイン教育や科学技術者倫理教育における共創教育の実施を継続し、本学イメージの浸透をはかる。また座談会形式の勉強会については、パンフレットやビデオを有効活用する。

関心/共感の獲得

共創教育への参加者(社会人共学者)、および座談会形式の勉強会の参加者にアンケートを行い、本学の取り組みに関する理解度、価値評価、展開への共感度を確認する。

協力/評価の獲得

研究者が共創教育や座談会形式の勉強会を通じて受けるフィードバックから、事業内容に関する自己点検/外部評価を行う。参加者数および参加者のアンケート結果から、地域社会における当事業への協力/評価の成果を見定め、活動に活かしていく。

アカデミック

3事業を通じて浸透させたい自大学のイメージ

国内外の学協会を対象として、科学技術がその程度や量だけでなく、本質的にきわめて影響力を持つ現代社会の時代的要請に積極的に応えるべく、初年次教育から大学院までの全教育課程(カリキュラム)を通して行う組織化された科学技術者倫理教育(EAC: Ethics Across the Curriculum)を10年以上継続実施している実績をもとに、e-ラーニング「アゴラ」の導入、グローバル社会を視野に置いた視聴覚教材「ソーラー/ブラインド」の制作、企業倫理との統合など、科学技術者倫理教育の研究と教育改善に積極的な大学。

4現状の自大学のイメージ及び認知程度に係る把握/分析内容

科学技術者倫理教育については本学のように、初年次から関係科目ないしは倫理的に関連した要素を専門科目等に織り込む「マイクロインサーション」を組織的に導入している高等教育機関は国内外に存在しないことが判明している。

また、科学技術者倫理教育の研究と教育改善についても文部科学省特色GP「価値の共有による技術者倫理教育」採択(2007年)、科学研究費補助金の獲得など、積極的に取り組んできた。

5情報発信手段/内容

すでに取り組んでいる科学技術者倫理教育およびその改善と、今回取り組む4テーマの研究の成果について国内外の学会誌へ投稿するとともに、国際学会The Society for Ethics Across the Curriculum、Association for Practical and Professional EthicsおよびCDIO世界大会で報告する。国内学会については日本の高等教育に大きな影響を与えている大学教育学会、日本高等教育学会、日本科学史学会、日本経営倫理学会、日本哲学会、応用哲学会および初年次教育学会等で発表を行う。

以上の取り組みに加えて、越日工業大学(VJIT)との交流および「ラーニングエクスプレス」(LeX)、英語PDの実践などを通じて人脈を形成するとともに、より密度の濃い情報発信を行う。

678事業工程

事業内容/成果に係る情報発信

国内外の学協会および研究者を対象に、前述した論文投稿、学会発表、教科書の英訳出版、Webサイトの全面更新を行う。また地域社会に向けて制作する紙媒体のパンフレットを学協会および研究者にも用いる

情報の到達

国内外の大学、学協会および研究者に、科学技術応用倫理研究所を中心とした本学の取り組みを広く、深く伝える手段としてシンポジウムを開催する。成果指数はシンポジウムへの参加者数とする。
また、そこで必要性と有効性をアピールする全教育課程(カリキュラム)を通して行う組織化された科学技術者倫理教育については、その仕組みと手法をより深く学び合えるワークショップを開催する。開催回数や参加者数、成果物の内容を成果指数とする。

プロモーション

シンポジウムおよび、参加者がより深く学びあうワークショップの実施を維持して、本学の科学技術者倫理教育建学理念の一つ「人格形成」を、グローバル化が進む現代社会において実現しようとしているというイメージを強く伝える。

関心/共感の獲得

シンポジウム等での参加者アンケートを実施して、本学の取り組みに関する共感度を確認し、今後の研究活動に活かしていく。

協力/評価の獲得

シンポジウムおよびワークショップの参加者から受け取るフィードバックから、事業内容に関する自己点検/外部評価および、大学、学協会および研究者へ向けた評価の成果を計る。

海外提携校

3事業を通じて浸透させたい自大学のイメージ

教育と研究の両面において「Think globally, act locally」を実践する工科系大学。
日本の安全なものづくりをささえる科学技術者倫理に関する教育/研究と工学教育システム分野において日本を代表する大学。

4現状の自大学のイメージ及び認知程度に係る把握/分析内容

科学技術者倫理に関する研究課題やプロジェクトが数多く採択され、またそれらに多くの海外研究者が参画しており、国内外の関連分野の研究者の間で高く評価されている。(直近10年間の研究員の科研費採択数10件)

5情報発信手段/内容

研究業績については、日本語と英語を併記して、海外からのアクセスに対しても情報発信対応ができるようにする。最新教科書の英訳にも取り組み、本学の教育システムを外部に発信していく。

678事業工程

事業内容/成果に係る情報発信

越日工業大学(VJIT。ホーチミン/ベトナム)への導入が進む本学の教育カリキュラムに関して、特に、科学技術者倫理教育関連の教材の作成(教科書の英訳など)と教員研修を実施する。
シンガポール理工学院が運営する「ラーニングエクスプレス」(LeX。約2週間、東南アジアの地方都市と村に滞在し、現地の学生や人々と共に「デザイン思考」の手法を用いて問題発見/解決活動を行う)の事後活動を、継続的に本学の施設を用いて実施する。

情報の到達

海外提携校の教員一般のレベルにまで本学の取り組みを浸透させるべく、機関レベルの交流に留まらず、教員レベルの相互交流を促進させるために、本学と海外提携校の教員らによる教育と研究に関する国際シンポジウムを定期的に開催する。成果指標は、それぞれの参加者数とする。

プロモーション

科学技術者倫理に関連する幅広いコンテンツについて情報発信を行う。本学アーカイブを活用した科学技術者倫理に関連するSTEM教材なども海外への情報発信を行いたい。

関心/共感の獲得

シンポジウム参加者や外部発信コンテンツアクセス者などを対象にアンケートを実施し、本取り組みへの関心/共感の度合いを確認する。

協力/評価の獲得

アンケートを行うことで、参加者らからの外部評価が行なわれ、その結果に基づいて自己点検を行う。